2017年1月9日月曜日

440Hz 周波数基準値に関するお話

Editor : Yosuke Hayashimoto

チューニングメーターで目にする440Hz。
今回はこれについてのお話を書きたいと思います。

これが何なのかというとAの音、いわゆるラの音が何ヘルツの周波数の音なのかを示したものです。
鍵盤でいうと49鍵目です。

チューニングは一緒に合奏する楽器全部の音が同じ基準のもとに行われていることが必要です。
なのでその基準がA=440Hzということですね。



逆にいうと楽団、バンドの全員が同じ基準に習っていればこれは440Hzでなくてもかまわないわけです。
435Hzでも450Hzでもいいのです。


事実歴史上、この440Hzという基準値は変遷してきました。
バロックの時代は422Hzの時代もあれば435の時代もありました。
そんななか1939年のロンドン国際会議で440Hzというのが定められました。
しかしその後もカラヤンを中心にベルリンフィルやウィーンフィルでは444Hzから448Hzも使われているようです。
推察するにこの440はイギリス、アメリカが提唱を始めたものなので大陸のヨーロッパ諸国では多少の反発もあったのではないかと思います。

ロック/ポップス界では英米2カ国が主導というのもあって440Hzが定着しています。
また近年は441Hzや442Hzも使われるようになってきました。
定かではありませんが音が高くなると若干抜けて聴こえるからでしょうか?

実際の現場ではチューニングが容易にできない楽器にみんなが合わせることが必要です。
例えばバンドではピアノに全員が合わせる必要がある訳です。

僕の経験上、ライブハウスではピアノは441Hzにチューニングされていることが多いように思います。
対してチューナーの初期設定は440Hzのことが多いのでこの確認を怠らぬようにしてましょう。

当たり前ですがこの基準値がずれていると合ってるようなでもなんか違うような妙な違和感が生まれます。
ピアノは現場ごとに違うのが普通ですのでかならずスタッフさんに確認するようにしましょう。